ヤブログ。

2回目の創業、次はベンチャー。

スケールするビジネスとそうでないビジネス

スケールするビジネスとそうでないビジネスの違いについて、最近よく考えています。

 

そもそもスケールってどういうことを言うのか色々探していると、少し視点は違いますが書いているサイトがあったのでメモしておきます。

thestartup.jp

この記事の中でスケールに関する軸と言っているのが、

1:ターゲット
2:利用頻度
3:利用シチュエーション

 

上記は投資家視点だったりするので起業家的にはこれが全てとは言えないと思いますが、僕に教えてくれている人にも特に2と3は頻繁に言われる印象です。

 

「毎日使うようなサービスになっているか」

「とにかく使いたい、人に伝えたい欲が生まれるサービスか」

 

この辺りは新しく市場を創っていく為には必要不可欠。

(ターゲットは最重要ですが、基本クリアしているものとして)

 

創業者あるある的な「これあったらいいな」

僕も普通によくあるんですけど、ふとした時に「こんなサービスあったらいいのに!」と思ってすぐに作ってしまおうと思うことがあります。

これ本当よくありますし、何度もそれで新規事業を創りました。

そしてやめていきました。。。

 

でも最近気を付けないといけないなと思うのが、そう「スケール」なんです。

 

これを考えておきたい

  1. 市場規模(成長の最大値、天井を知る)
  2. 変動手間(成長が進むにつれて手間がどのように増えるか)
  3. インフラ化(無くなると人が困るサービスになり得るか)

 

①市場規模(成長の最大値、天井を知る)

まず何よりこれが大事だと思います。

これはサービスのターゲットが誰になるのか?を明確にすることから始まります。

そしてもっと大事なのが

「何故そのターゲットにするのか?」

これこそがビジネスモデルの素になるということです。

「この人たちにこうなってもらいたいから、こういうサービスを提供したい!」

↑これですよね。

 

この人たちにこうなってもらいたいから

 特にここが大事です。素直に心からそう思っていることかどうかです。

どういうサービスかはこの段階では二の次だと個人的には思います。

 

ターゲットが明確になると、地域、日本、世界でどれくらいその人たちが存在するかが算出できます。ターゲットがどれくらい「こうなる」為にお金を使うかを仮に算出するとそれが市場規模となります。

 

僕の場合はローカルビジネスを専門にしているので地域までは大体分かりますが、日本や世界全体でどれくらいっていうのは考えたことがなかったのが正直な所でした。

MAXの市場規模が大きければ大きい程この段階では良いと言えると思います。

 

②変動手間(成長が進むと手間がどのように増えるか)

実際はこれを考える前に市場分析に基づいてビジネスモデルを考えます。

次は考えられたビジネスモデルについて「変動手間」を検討することです。

 

「手間もコストでしょ?」

そうです。コストなんですけど、意外に自分自身がかける手間や成長していく中で、市場の広がりに合わせて調整が必要になっていく部分はコストだけでは捉えにくくなるので、あえて分けておく方が良いと思いました。

 

例えば、こんなビジネスモデル

www.erande-tokyo.com

ファッションコーディネートサービス「エランデ」。

タイムリーなので載せてみました。

 

このビジネスモデルは

「ファンションコーディネートをしてお小遣い稼ぎがしたい人」

「可愛い女の子(セレクター)にコーディネートしてもらう&デート気分を味わいたい人」の基本2者いて、それらを繋ぐプラットフォームビジネスです。

 

まだ新しいサービスなので良し悪しの判断は出来ませんが、ニーズとしては下記がとても大事な要素になりそうです。

「①可愛い女の子(カッコいい男の子)と」「②デート気分」

このビジネスの要は、実は「コーディネート」には無くて、「デートしてくれるクオリティの高い女の子(男の子)」がどれくらい集まってくるかというところにあります。

また、ターゲットは「デートしたくても相手がいない非リア充たち」となりますね。

 

クオリティを担保する為に、必然的に有名大学の女子大生などの取り込みやモデルや芸能事務所、ファッション誌とのタイアップを増やすことになります。

そこでネックになってくるのが、防犯面。

初対面の男性とデートのように買い物にいくことになる訳ですから、全ての女の子がしたい仕事になるとは思えない訳です。事務所なども必ず慎重になります。

リア充たちはたくさん待っていたとしても、セレクターの人数を増やすことが出来なければ取引件数を増やすことはできません。

 

気になってきたのでちょっと試算してみましょう

【試算条件】

セレクター:100人(一応全員アクティブ状態として)

平均月間稼働日数:4日

1人あたりの平均回転数(1日):3回転

1回の平均利用料金:7,000円/2時間(5,000円~10,000円くらいだったので)

粗利率:50%

セレクターはあくまでもサイドワークとしてだろうから、これくらいでしょうか。

 

100人 × 4日/月 × 3回/日 × 7,000円 = 売上840万円/月

これで粗利率は50%としたので420万円/月が粗利額となります。

年商1億円で粗利5000万円のビジネスです。

 

もしアクティブなセレクターが1,000人いれば

年商10億円で粗利5億円のビジネスとなりますが・・・

 

1,000人は仮にいくことがあるとしても1万人になるビジネスでしょうか。

1万人の可愛い女子が毎週1日6時間非リア充たちの洋服選びを手伝っている絵が浮かびますか?

 

もちろんこのビジネスモデルだけで行くのではなくて、これを看板サービスとして他の部分で儲ける仕組みを検討されていると思いますが。

 

リア充という大きな市場があったとしても、ビジネスモデル上ではサービス提供側の品揃えが鈍化する可能性が高い事業と言えると思います。

 

要は手間と成果が比例しなくなってくる(鈍化)ことが多いのではないかと思います。

それが変動手間かな、なんて勝手に思っています。

 

インフラ化(無くなると人が困るサービスになり得るか)

サービスを使う理由っていくつかあると思うんですけど特に大事なことがあります。

例えばLINEやFacebookであれば、使いやすさとか楽しさはもちろんのこと、

「他の人もみんな使っているから」

これがまさに使い続けている理由です。

自分も使っていないと困るからですよね。

 

最近のサービスの肝はココにある気がしています。

「他の人も使っている」これで火を付けていかないとバズらない。

「他の人も使っている」これがないと離脱により終息するサービスになってしまう。

 

やっぱこの人いいこと書いてるなって思いましたのでリンクを。

thestartup.jp

今検索してこの記事が出てきたんですが、「中毒性」と「必要性」ですね。

僕のこのブログより100倍良いことが書いているので内容はこれに任せてます。

 

情報の非対称性を解消する類のサービスでも、人とのコミュニケーションによって「離れられなくなる理由」をいかにつくるか、これがミソになるのだと思います。

 

インフラ化を目指すことを最初から意識してリリースするサービスとそうでないサービスでは、おそらくアプローチが途中で大きく異なると思われます。

ユーザーをグリップする理由をコンテンツなどソフト面に持つか、サービスのハード面に持つかも含めて、戦略が変わりそうです。

 

まとめ

とにかくスケールするかどうかは起業家の熱意によるところが多いと思います。

ですが、世の中にはあまりにも試算もせず、行き当たりばったりで進められているビジネスが多いと感じるのも事実です。そういうビジネスをやっている人の中にも実は熱い想いを持っている人が多いとも感じています。

 

これは大いに自戒も込みですが、賢く、熱意をもって事業を進めることは起業家にとってとても重要なことですし、ローカルだからからこそ意識しておきたい、みんな知っておきたいなと思いますね。

 

また何か思いついたら書くことにします。